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ギャラリーウォールの作りかた

アートコレクションの所有数が増えてくると、それらの整理方法に困ることはないだろうか?そんな時にはギャラリーウォールを作ってみよう。ギャラリーウォールは、時に値が張るインテリアデザイナーに頼らずに家のインテリアをより良くできる優れもの。今回SINGULARTは、読者の方々がお持ちのコレクションを使ってご自身のユニークなギャラリーウォールを作るお手伝いをしよう(新しく作品を追加してウォール全体をより良くするアドバイスも行っているのでお楽しみに!)。

さてギャラリーウォールとは、シンプルに言えばアートで飾った壁のことで、たいがいはいくつかの作品を組み合わせて作るもの。ギャラリーウォールの存在はインテリアに独特な空間を提供するとともに、一つの壁には一つの作品をかけるという観念から逃れた自由さとオリジナル性がある。

ここではSINGULARTのリファレンス・アートエキスパートのマリオン(Marion Sailhen)による「作品をよく見せるパーフェクトな掛け方」をご紹介する。これは毎回のコンテンポラリー・アートフェアでマリオンが必ず応用している方法だ。それでは、自分のコレクションを使ったオリジナルで調和のとれたギャラリーウォールを作るための「絶対に失敗しない5つのアドバイス」をどうぞ。

1.) 創造性を発揮しよう!

自分の家にギャラリーウォールを作る際に最も面白い点は、たぶん、それが自分の家だという点だろう。つまり、ウォール作成プランを練る際には自分自身の想像とインスピレーションが鍵!という自覚が大切となる。インナーアート・デコレーションのカタログの真似をするのではなく、自分の創造性を自由に発揮すべし!

マリオン曰く「私たちはインテリアにできるだけ個人的なタッチを加えるべくギャラリーウォールを作っております。」とのこと。現代作品であれ、アンティーク作品であれ、充分に時間をかけて自分の趣味にピッタリあった作品を集めましょうとの助言だ。

2.) ジャンルの壁を超えてみよう!

ギャラリーウォールを飾る時、複数のジャンルや異なったスタイルの作品を混ぜることを避けないで欲しい。例えば、ポートレート、風景画、静物画が並んだ様子を思い浮かべていただきたい。異なった技法の作品を組み合わせるのも一案。絵画をデッサンの横に持ってきたり、壁かけ彫刻の下に持ってきたり。大きな作品と小さな作品、四角と円形の作品など、サイズや形の異なる作品を混ぜれば動きが出て、エネルギー感も出てくるだろう。マリオンによれば、対称性を大切にしすぎると、ギャラリーウォールのダイナミズムが台無しになってしまうとのこと。同じような 作品群のコレクションを使ってウォールを作る場合でも、少なくともフレームは違うものを使用したい。木製のアンティーク調の額は現代風のフローティングフレームにも合うし、白と黒のクラシカルなよく磨かれた額にも合う。ここで一言アドバイス:固定観念に囚われず、思い切って!

3.) 個性あふれるタッチを加えよう!

ギャラリーウォールを作る際には、テーマを一つ決め、それに沿って作ると良い。自分の思い出や好きな趣味でインテリアを飾ってみれる良い機会だ。例えば、旅先で撮った綺麗な写真を使ったり、滞在中に集めた物でウォールを飾るのはいかが?ギャラリーウォールを系統樹の形にして昔の写真や今の写真、あるいは子供が学校で描いた絵などで飾ってみても楽しい。船が好きなら、海をテーマにしたウォールを作ってみるのも一案だ(ここでも、一つのテーマのもとで様々な技法やスタイルの作品を混ぜ合わせることをお忘れなく)。

Original Gallery Wall
ここでは様々なフレーム使用と配置方法とが全体をダイナミックに見せている。写真:Architectural Digest

4.) 作品の配置にアクセントを!

さて今、様々なスタイルの作品が、ウォール作成のために手元に用意されていることだろう。これから、これらを使ってごちゃごちゃしたウォールではなく、一貫したウォールを作り上げる方法をお伝えしよう。マリオンの方法では、床に全ての作品を配置してみる前に、まずは下絵を描いて作品の配置案を考えてみる。テトリスゲームのように、色や形、スタイルの間で調和が取れるまで配置案を練る作業だ。気に入った配置方法が完成したなら、実際に壁にかけるときに参考できるよう写真に撮っておこう。

それぞれの作品を等間隔に配置することを忘れないことが大切。ここで質問:作品間に広いスペースのあるギャラリーウォールと、作品が一箇所にぎゅっと集まった ギャラリーウォール、どちらがお好み?

5.) ギャラリーウォールに適切な場所を見つけよう!

ギャラリーウォールをどこに作るかの決定は、その人その人のインスピレーションによりけりで、ウォール作成作業の初めか最後のどちらかになることだろうけれど、いずれにせよこの作業は一番大事な作業となってくる。本稿で一貫してお伝えしているテーマだが、ギャラリーウォールの作成場所の選択もとても「個人的な」作業だ。「居間のソファの上、あるいは寝室のベッドの上、はたまた洗面所にすら素晴らしいギャラリーウォールがあるのを見たことがあるわ!」とはマリオンの証言。

オリジナルな場所にあるギャラリーウォール。写真:Anthropologie

ギャラリーウォールの配置場所が決まったら、作品どうしの間隔を測り、カラーのセロハンテープなどを使って実際に壁にかける場所に目印をつけていこう。いくつか壁に穴を開け、ネジをすれば、ほら!知的でよく手の込んだ個性あふれるギャラリーウォールの完成だ。

それぞれが違っていても調和する作品どうしを我々SINGULARTサイトで探しませんか?:

カバーイメージ: RoomFifty.

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