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SINGULART所属の5人の日本人アーティスト

驚くほど豊かな文化遺産を守り続けてきた国、日本。日本の自然と伝統も、多くの
アーティストたちのインスピレーションの源となってきた。さて日本では、4月下
旬から5月上旬にかけて四日ある祝日、4月29日の昭和の日、5月3日の憲法記
念日、5月4日の緑の日、そして5月5日の子供の日をひとまとめにして祝日の一
週間とし、ゴールデンウィーク(黄金週間とも)と呼んでいることは皆さんもご存
知の通りだ。

今月末に我々SINGULARTが行う予定の日本がテーマのオンライン即売会を機に、
ゴールデンウィークをテーマとした作品をSINGULART所属の5人の日本人アーテ
ィストたちが制作した。そこで今回は個性あふれる彼らを是非とも紹介したい
SINGULARTサイトにて日本人のアーティスト全員を検索するにはこのリンクを
どうぞ。

渋田薫(しぶた・かおる)

Kaoru Shibuta

「京都の森は瑞々しい緑でいっぱいです。朝晩、散歩をすると元気にな
れてインスピレーションもたくさん得られます。」

常に音楽とともに制作にあたる渋田薫。彼の絵画の多くは、楽譜を視覚的に翻訳し
表現したものであるが、それと同時に実はもっと深い意味があるという。例えば
「Vibrations」はPatwineというミャンマーの楽器の音を取り入れた作品だ。この作品
には、現在のミャンマーでの緊急事態に光を当てたいという渋田薫の意向が託され
ている。「Shinto」では日本の伝統的な信仰宗教、神道が背景となっており、ここに
見られるように、作品には神道の聖域や神社の建築が映し出されている。柴田薫に
とって、ゴールデンウィークは緑あふれる京都の森を散歩しながら元気を得ること
ができる良い機会である。

田中真二郎(たなか・しんじろう)

Shinjiro Tanaka

「ゴールデンウィークは、自分が日本人であることを感じ、また日本の

歴史を受け入れることができるいい機会です。」

田中真二郎は人間の条件の多様性を探究する作品で有名なアーティストだ。彼にと
ってのゴールデンウィークは、日本の歴史に触れ自らの起源を問う良い機会だそう
。彼は作品の中で特に日本の自然災害を問題とし、その後の日本の復興力に注目し
ている。作品には平和への願い、自然の尊重、子供への配慮と自由の探究が現れて
いるのが見られるだろう。観る人に生きることの喜びと美しさを呼びかけるアーテ
ィストである。

佐藤雄一(さとう・ ゆういち)

Yuichi Sato

「ゴールデンウィークは、自分のための時間を取って内観できるいい機

会です。」

幻想的な風景画を通じてポジティブなメッセージを与える新鋭アーティスト、佐藤
雄一。ゴールデンウィークがテーマの今回の即売会にて紹介する彼の作品は、日本
の自然と動物とに深くインスピレーションを得ている作品だ。佐藤雄一によれば、
ゴールデンウイークの中で一番大事な意味がある日はもちろん緑の日だそうだ。こ
の機に自然への感謝と愛しみの気持ちを表現したいとのことだ。

現在のパンデミックによって、自然の中を自由に散歩することができない今日でも
、森がテーマの佐藤雄一の風景を観ていると、あたかも新鮮な空気と快い眺めが体
験できるような気がしてくる。

ともや N

Tomoya N

ともやNは画家として名を馳せ、非常に幅広いスタイルの作品を手がけるアーティ
ストだ。そのテーマは動物、街並み、半抽象画のポートレートなど多岐にわたる。
ともやNによると、ゴールデンウィークには毎日のようにインスピレーションが得
られるとのこと。昔の日本人アーティストや日本画の影響が見られ、色には特別な
指向性が見られる作品を制作するアーティストだ。

田中拓馬(たなか・たくま)

Takuma Tanaka

「私の作品によって、私たちが別の世界へ旅することができますように

。」

命あるものは全て繋がっているという信念を、作品を通じて探究している田中拓馬
。日本文化の深い影響を自覚する田中にとって「日本文化は自分にとってあたかも
空気のようで自然で不可欠のもの」とのことである。

ゴールデンウィーク中にはたくさんの日本人が外国旅行へ行くが、今年はパンデミ
ックの影響で皆、日本に留まらざるを得なかった。田中拓馬が今回、自分の作品を
通じて私たちを旅へ誘おうというアイデアを得たのはこのためだ。田中にとってゴ
ールデンウィークの最初と最後の日は最も重要な日だそう。人生において「最初の
日に生まれ、最後の日に死ぬ」ように。

We are friends (2020), Takuma Tanaka