アート市場  •  ニュース

2021年のアートマーケット: 飛躍的な進化

2020年のオンライン・アート・マーケット・ブームは、アートの世界を一変させたのでしょうか。

2020年は、挑戦と革新の年でした。 SINGULARTでは、コレクターがオンラインに移行し、従来のアートマーケットが新しい常識に適応していく中で、市場の大きな変化を目の当たりにしました。 2020年がアートの現況をどのように変えたのかについてより深く理解するため、Arts Economicsの創設者である Clare McAndrew博士が執筆した、Art BaselとUBSのレポート「The Art Market 2021 」から彼女の、詳細かつ時に驚くべき市場レポートを解析してみました。

この報告書では、 オンラインアート市場全体が激変していることが指摘されています。 アート界のデジタル化が急速に進み、ギャラリーはインターネットの世界に、真っ向から向き合うことになったのです。 アート界のプロフェッショナルたちは、オンライン・フェアからInstagramなどのプラットフォームを利用したソーシャルメディア・マーケティングの強化まで、自宅で過ごしているアートコレクターにアプローチする新しい方法を試したり、立ち上げたりすることになりました。 これらの変化は、オンラインアート市場の価値を2倍にまで押し上げることとなり、この結果は多くの人を驚かせました。 この大きな変化の波が訪れるまで、アート界におけるオンライン活動は、同様の変化を遂げるために6年の歳月が必要でした。

UBS Art Basel レポート

オンライン市場はアートの世界で中心的な役割を果たしただけでなく、Eコマースでの販売数が初めて、小売の総数を上回る結果となったのです。小売業は長い間、eコマースにおける不動の巨人として安住の地を享受していたため、これは大きな出来事でした。 COVID-19の大流行以前から、こうしたオンライン化は徐々に進んではいましたが、この完全なるデジタル化によって新たなチャンスが生み出され、アートコレクターはこれに飛びついたのです。

レポートには「コレクターが高額な商品を吟味するのを阻む価格帯の壁は、もはや存在しない」とも書かれています。 実際、 2020年の美術品販売額では、1,000万円以上の作品が最も大きな伸び率 を記録しました。この変化は、物理的なアクセスに大きく起因しています。 中華圏、米国、英国の3大オークション市場は、従来の取引チャンネルを超え、世界中のコレクターとオンラインで出会うことについて、急いで考える必要がありました。

この変化は、従来の市場が戦略を見直す必要に迫られただけでなく、これまで参入を阻まれていた人々にも、市場へのアクセスを開放することを意味しました。 コレクターの属性別内訳には、それが如実に現れています。 2020年、ミレニアル世代とジェネレーションX世代は、ベビーブーマー世代を上回り、アート界における最大の消費者となりました。 ミレニアル世代の富裕層の30%が100万円以上の美術品を購入しているのに対し、ベビーブーマー世代は17%にとどまっています。 サザビーズ、クリスティーズ、フィリップスといった世界最大のアートマーケットプレイスが、オンライン販売を飛躍的に伸ばしていることからも、同じ結果が読み取れます。 1744年創業のサザビーズは「2020年の美術品市場回復の鍵は新規購入者である」とレポートしています。

そして、オンラインアートギャラリーとして国際的な市場に挑戦してきたSINGULARTは、とうとうアート界の上位に進出したのです。この調査で、SINGULARTはオンラインアート市場のトップ3に入り、またアートをオンラインで購入できる最高のウェブサイトの1つと評価されたことを、私たちは誇りに思っています。 2020年から2021年にかけて、SINGULARTのプラットフォームはさらに拡大を続け、世界中のアーティストに力を与え続けています。 私たちは、新しいコレクターの皆様との出会いに胸を躍らせ、素晴らしいアート作品を追求するためのガイドとなるべく、皆様との出会いを楽しみにしています。 またアートの国際的なコミュニティを構築するための新しい方法を開発し、アートマーケットへのアクセスをさらに開かれたものとするため、改革を進めています。 私たちは、これからもアート界のリーディングプラットフォームとして、限界を押し広げていきます。そして2021年と、これからの未来に何が起こるのか、楽しみにしています。

UBSアートバーゼル・レポート「The Art Market 2021」の原文は、左記よりご覧いただけます!